カット野菜の種類一覧|主な規格や用途を分かりやすく解説
2025年11月05日
カット野菜は、皮むきやカットなどの下処理が済んだ状態で販売される便利な加工食品です。
この記事では、スーパーなどで手に入る家庭向けから飲食店で使われる業務用まで、様々なカット野菜の種類を一覧で紹介します。
野菜ごとの代表的な切り方や、それぞれの規格がどのような料理に適しているかを解説するため、用途に合った商品を選ぶ際の参考にできます。
カット野菜は大きく分けて2つのタイプがある
カット野菜は、主に「消費者向け」と「業務用」の2種類に大別されます。
消費者向けは、スーパーやコンビニエンスストアで販売されており、サラダ用や炒め物用など、特定の料理をすぐに作れるように数種類の野菜がミックスされた少量パックが中心です。
一方、業務用は飲食店や給食施設向けに提供され、大容量で単一の野菜を特定の切り方で加工した商品が多く見られます。
家庭で手軽に使える消費者向けカット野菜
スーパーなどで販売されている消費者向けのカット野菜は、料理の時間を短縮したい家庭にとって非常に便利な商品です。
特に人気が高いのは、レタスやキャベツをベースに数種類の野菜が組み合わされたサラダミックスや、豚汁・カレー用の根菜ミックス、野菜炒めセットなどです。
これらの商品は1~2人前の少量パッケージが多く、必要な分だけ使い切れるため、食材を無駄にしにくいという利点があります。
袋を開けてすぐに調理できる手軽さから、忙しい日の食卓や、もう一品加えたい場面で重宝されています。
飲食店や給食で活躍する業務用カット野菜
飲食店や給食施設などで利用される業務用カット野菜は、仕込み作業の大幅な効率化とコスト削減に貢献します。
1kg以上の大袋で供給されることが一般的で、キャベツの千切りや玉ねぎのスライスといった単一野菜を、指定された規格で加工した商品が主流です。
また、加熱調理用の商品には、ブランチング処理後に急速冷凍された冷凍食品も数多く存在します。
冷凍のカット野菜は長期保存が可能で、在庫管理がしやすいというメリットがあります。
人手不足が課題となる厨房において、下処理の手間を省き、安定した品質の食材を確保するために不可欠な存在です。
【野菜別】カット野菜の主な種類と使われ方

野菜別に見るカット野菜の多彩な種類
カット野菜は、キャベツやレタスといった葉物野菜から、にんじんやじゃがいもなどの根菜類まで、多岐にわたる野菜で提供されています。
それぞれの野菜の特性や料理での使われ方に合わせて、千切りや乱切りなど最適な形状に加工されているのが特徴です。
ここでは、野菜の種類別に、代表的なカット野菜の形状と主な用途について解説します。
キャベツ|サラダや炒め物に便利な千切り・ざく切り
キャベツのカット野菜は、用途に応じて多様な切り方が存在します。
代表的なのは「千切り」で、サラダやとんかつの付け合わせ、お好み焼きの具材として広く利用されています。
また、やや太めにカットされたものは、コールスローや和風の和え物にも適しています。
一方、「ざく切り」や「角切り」は、野菜炒めや回鍋肉といった炒め物、ポトフやスープなどの煮込み料理に便利です。
火を通しても食感が残りやすく、料理にボリューム感を与えます。
洗浄後にカットされているため、手間のかかるキャベツの下ごしらえ時間を大幅に短縮できます。
レタス|サンドイッチやサラダの定番
レタスはカット野菜の中でも特に需要が高く、主にサラダ用途で利用されます。
食べやすい大きさにカットされており、袋から出してすぐに使える手軽さが魅力です。
単体の商品だけでなく、グリーンリーフやサニーレタス、トレビスといった他の葉物野菜や、彩りを添えるパプリカ、にんじんの千切り、カイワレ大根などのスプラウト類と組み合わせたサラダミックスも豊富にあります。
これらのミックス商品は、一袋で手軽に彩り豊かで栄養バランスの取れたサラダが完成します。
また、サンドイッチやハンバーガーの具材としても重宝され、飲食店の仕込み作業を効率化しています。
にんじん|彩りを加える千切り・短冊切り
にんじんは料理に彩りを加える上で欠かせない野菜であり、カット野菜としても様々な規格で提供されています。
最も代表的なのは「千切り」で、サラダのトッピングやきんぴらごぼう、ナムルなどに使われます。
「短冊切り」や「いちょう切り」は、汁物や煮物に適しており、他の具材とのバランスを取りやすい形状です。
カレーやシチュー、筑前煮といった煮込み料理には、味が染み込みやすい「乱切り」が用いられます。
業務用では、千切りの太さがミリ単位で指定できるなど、料理の仕上がりに合わせた細かい規格が用意されており、品質の均一化に貢献しています。
たまねぎ|加熱調理に最適なスライス・みじん切り
下処理に手間がかかるたまねぎは、カット野菜の利便性が特に高い品目の一つです。
牛丼や生姜焼き、炒め物、サラダなど幅広い料理に使える「スライス」は、厚さをミリ単位で選べる業務用商品も存在します。
ハンバーグの種やミートソース、タルタルソース作りに不可欠な「みじん切り」も、調理時間を大幅に短縮できるため人気があります。
また、カレーやシチュー、ポトフといった煮込み料理には、煮崩れしにくい「くし形切り」や「ダイスカット」が適しています。
涙を流すことなく、安定した品質のたまねぎをいつでも使用できるのが大きなメリットです。
だいこん|煮物やおでんに使いやすい輪切り・いちょう切り
だいこんのカット野菜は、和食を中心とした様々な料理で活用されています。
煮物やおでんの具材として定番の「輪切り」や「半月切り」は、厚みがあるため味がじっくりと染み込みます。
味噌汁や豚汁には、火の通りが早い「いちょう切り」や「短冊切り」が便利です。
また、刺身のつまとして使われる「千切り(ケン)」は、家庭で均一に作ることが難しいため、カット野菜の需要が高い形状です。
他にも、サラダや和え物用の細い千切りなど、用途に合わせて多様な切り方が提供されており、皮むきやカットの手間を省き、調理の効率を向上させます。
じゃがいも|カレーやシチュー用の乱切り・角切り
皮むきや芽取りに手間がかかり、調理後に変色しやすいじゃがいもは、カット野菜として非常に重宝される食材です。
カレーやシチュー、肉じゃがなどの煮込み料理に最適な「乱切り」や「角切り(ダイスカット)」が主流で、サイズも料理に合わせて選べます。
カットされたじゃがいもは、変色を防ぐための処理が施されており、いつでも新鮮な状態で使用できるのが特徴です。
また、フライドポテト用のくし形切りや、スープの具材となる小さいサイズのダイスカットもあります。
面倒な下処理が不要なため、特に大量調理を行う飲食店や施設で広く導入されています。
ねぎ|薬味に欠かせない小口切り・斜め切り
薬味や料理の風味付けに欠かせないねぎも、カット野菜として便利な商品が揃っています。
青ねぎや万能ねぎを細かく刻んだ「小口切り」は、うどんやそば、ラーメンのトッピング、冷奴の薬味など、幅広い用途で使われます。
少量ずつ使うことが多い薬味だからこそ、必要な分だけ使えるカット野菜は無駄がありません。
長ねぎの場合は、鍋物や炒め物、すき焼きなどに適した「斜め切り」が代表的です。
また、焼き鳥の「ねぎま」のように、特定の長さにカットされた商品もあり、串打ちなどの作業を効率化します。
自前でカットする手間が省け、均一な品質を保てます。
ピーマン・パプリカ|炒め物やサラダに映える細切り
ピーマンやパプリカは、料理に鮮やかな彩りを加える野菜として人気です。
カット野菜では、チンジャオロースや野菜炒めに最適な「細切り」が代表的です。
また、酢豚やサラダ、バーベキューなどに使いやすい「乱切り」もあります。
特に、赤・黄・緑の3色のパプリカを細切りにして混ぜ合わせたミックス商品は、一袋で手軽に料理を華やかにできるため、家庭用・業務用ともに需要が高いです。
種やヘタを取る手間が省け、いつでも安定した品質のものが使えるため、調理の効率化に大きく貢献する食材といえます。
複数の野菜が入ったミックスタイプ
カット野菜には、単一の野菜だけでなく、複数の野菜をあらかじめ組み合わせたミックスタイプも数多く存在します。
代表的なものに、数種類の葉物野菜を混ぜた「サラダミックス」があります。
また、にんじん、たまねぎ、ピーマンなどを組み合わせた「野菜炒め用ミックス」や、ごぼう、にんじん、れんこんなどが入った「筑前煮用・きんぴら用ミックス」も人気です。
さらに、大根、にんじん、里芋などをセットにした「豚汁用・けんちん汁用ミックス」は、汁物を作る際の下ごしらえの手間を大幅に削減します。
これらの商品は、複数の食材を個別に買い揃える必要がなく、食材を余らせる心配も少ないため、家庭でも業務用でも非常に便利です。
知っておきたいカット野菜の代表的な切り方(規格)

料理に合わせて選べる多様な切り方
カット野菜を選ぶ際には、野菜の種類だけでなく、どのような「切り方(規格)」で加工されているかを理解することが重要です。
切り方によって食感や火の通り方、味の染み込み方が変わるため、作りたい料理に合った形状を選ぶ必要があります。
ここでは、スライスや千切りといった、カット野菜でよく見られる代表的な切り方の種類と、それぞれの特徴について解説します。
スライス|サラダや炒め物の基本となる薄切り
スライスは、野菜を一定の厚さで薄く切る加工方法で、カット野菜の基本的な切り方の一つです。
たまねぎやきゅうり、キャベツ、トマトなどでよく見られ、サラダやサンドイッチの具材、炒め物、酢の物など、非常に幅広い料理に活用できます。
火が通りやすく、短時間での調理に適しているのが特徴です。
業務用では、1mm単位で厚さを指定できる場合もあり、料理のコンセプトに合わせて最適な食感を実現することが可能です。
例えば、たまねぎスライスは、薄ければサラダの辛味を抑えられ、厚ければ炒め物で食感を残すことができます。
千切り|繊細な食感を生む細い線状カット
千切りは、野菜を細い線状にカットする技法で、繊細でシャキシャキとした食感を生み出します。
キャベツ、にんじん、だいこん、ごぼう、ピーマンなど、多くの野菜でこの切り方が採用されています。
キャベツの千切りはとんかつの付け合わせの定番であり、にんじんの千切りはサラダやナムルの彩りに欠かせません。
また、だいこんの千切りは刺身の「つま」として利用されます。
家庭で均一な細さに切るには技術と手間を要するため、カット野菜の中でも特に需要が高い規格です。
料理の見た目を美しく仕上げ、食感にアクセントを加える効果があります。
短冊切り|煮物や和え物に適した長方形
短冊切りは、野菜を縦に薄切りにした後、さらに幅を揃えて長方形にカットする方法です。
その形が七夕の短冊に似ていることから名付けられました。
だいこんやにんじん、きゅうりなどでよく用いられる切り方で、火が通りやすく、味がなじみやすいという特徴があります。
そのため、味噌汁やスープといった汁物の具材や、炒め物、和え物などに適しています。
他の食材との大きさのバランスが取りやすく、料理に一体感を持たせることが可能です。
また、見た目も整っているため、料理の仕上がりをきれいに見せる効果も期待できます。
いちょう切り|大根や人参でよく見る扇形
いちょう切りは、だいこんやにんじんのような円筒形の野菜で多用される切り方です。
野菜を縦四つ割りにした後、端から一定の厚さで切っていくと、切り口がイチョウの葉のような扇形になります。
この形状は煮崩れしにくく、表面積が広いため味が染み込みやすいのが特徴です。
そのため、おでんや煮物、豚汁、けんちん汁といった、じっくりと火を通す煮込み料理や汁物に最適です。
また、料理の中で他の具材と区別しやすく、見た目にも変化を与えます。
家庭料理から業務用まで幅広く活用されている、和食の基本的な切り方の一つです。
ダイスカット|スープや煮込み料理向けのサイコロ状
ダイスカットは、野菜をサイコロ状(角切り)にカットする方法で、「さいの目切り」とも呼ばれます。
じゃがいも、にんじん、たまねぎ、トマト、パプリカなど、様々な野菜で用いられる切り方です。
スープやポトフ、カレー、シチュー、ミネストローネといった煮込み料理に最適で、具材の存在感をしっかりと出すことができます。
また、サラダのトッピングや付け合わせにも使われ、料理に食感と彩りを加えます。
業務用では5mm角や10mm角など、ミリ単位で大きさが規格化されており、料理の用途に応じてサイズを選べるため、均一な仕上がりを実現できます。
乱切り|味が染み込みやすい不規則な形
乱切りは、野菜を回しながら不規則な角度で切っていく方法です。
切る面が多方向になるため、一つひとつの形が不揃いになるのが特徴です。
にんじん、じゃがいも、だいこん、きゅうり、なすなど、多くの野菜に用いられます。
乱切りの最大の利点は、断面積が広くなることで火の通りが早くなり、味が染み込みやすくなる点です。
そのため、カレーやシチュー、肉じゃが、筑前煮といった煮込み料理に非常に適しています。
また、ごろんとした形状が料理にボリューム感を出し、見た目にも変化を与えます。
家庭料理の温かみを演出するのにも役立つ切り方です。
くし形切り|トマトや玉ねぎで使われる放射状カット
くし形切りは、トマトやたまねぎ、レモンといった球形の野菜や果物を、中心から放射状に切り分ける方法です。
切り分けた一片が櫛の形に似ていることから、この名前で呼ばれます。
繊維に沿ってカットするため、加熱しても形が崩れにくいという大きなメリットがあります。
そのため、カレーやポトフ、シチューなどの煮込み料理で具材の形をしっかり残したい場合に最適です。
また、生のままサラダやマリネに使うと、見た目にも美しく、料理のアクセントとなります。
たまねぎの場合、加熱すると甘みが出やすいのも特徴です。
まとめ
カット野菜には、スーパーで手軽に購入できる消費者向けのものから、飲食店や給食施設で利用される業務用まで、様々な種類があります。
野菜ごとにキャベツの千切りやじゃがいもの乱切りといった多様な切り方(規格)が用意されており、サラダや炒め物、煮込み料理など、目的に応じて最適な商品を選ぶことが可能です。
複数の野菜が組み合わされたミックス野菜は、一度に多くの品目を摂取できる利点もあります。
カット野菜を上手に活用することで、調理における下処理の手間を省き、時間短縮を実現するだけでなく、家庭や厨房での食品ロス削減にも貢献します。
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