卸 営業の仕事内容とは?やりがいや向いている人を解説
2026年02月13日
卸営業は、メーカーと小売店の間に立ち、商品の流通を円滑にする重要な役割を担います。
この記事では、卸の営業担当者に求められる役割や具体的な仕事内容、メーカー営業との違いについて解説します。
また、仕事で感じられるやりがいや大変なこと、向いている人の特徴まで詳しく掘り下げるため、卸営業という仕事への理解が深まります。

卸営業とは?メーカーと小売をつなぐ重要な役割を解説
卸営業とは、メーカーが製造した商品を仕入れ、スーパーマーケットやドラッグストア、専門店などの小売業者に販売する仕事です。
生産者であるメーカーと、消費者に商品を届ける小売店の仲立ちをすることで、円滑な商品流通を実現させる役割を担います。
卸売業は多種多様なメーカーの商品を取り扱うため、小売業者は一つの卸業者と取引するだけで、幅広い商品を効率的に仕入れることが可能になります。
メーカー営業との役割の違い
メーカー営業は自社で製造した特定の商品のみを販売するのに対し、卸営業は複数のメーカーから仕入れた多種多様な商品を扱います。
そのため、卸営業は一つの製品に縛られず、顧客である小売店のニーズに合わせて幅広い選択肢の中から最適な商品を組み合わせて提案できる点が大きな違いです。
小売店の売上向上という共通の目標に向けて、より柔軟で包括的なサポートを提供できるのが卸営業の役割です。
小売業とのビジネスモデルの違い
小売業が店舗やECサイトを通じて一般消費者に商品を販売する「BtoC(Business to Consumer)」モデルであるのに対し、卸営業の取引先は小売店や飲食店といった法人です。
そのため、ビジネスモデルは「BtoB(Business to Business)」となります。
不特定多数の顧客ではなく、特定の会社の担当者と長期的な関係を築きながら、より大きな規模の取引を行う点が特徴です。
個人の購買意欲ではなく、取引先のビジネス課題の解決が求められます。
卸営業の具体的な仕事内容【5つのステップ】
卸営業の仕事は、単に商品を流通させるだけではありません。担当する小売店の売上を最大化するため、情報収集から分析、提案、納品管理まで一貫して関わります。このプロセスは、卸売先の店舗とメーカーの双方にとって最適な状態を築くための重要な業務です。
ここでは、卸業における営業活動の基本的な流れを解説します。
ステップ1:担当する小売店への定期訪問と情報収集
卸営業の基本は、担当する小売店への定期的な訪問です。
多くの場合、既存の顧客を担当するルート営業が中心となります。
店舗の担当者やバイヤーとコミュニケーションを取り、売れ筋商品や在庫状況、消費者の反応といった現場の生きた情報を収集します。
また、競合店の動向や業界のトレンドについてもヒアリングし、次の提案に向けた課題やニーズを正確に把握することが、このステップの重要な目的です。
ステップ2:収集した情報に基づく販売戦略の立案と商品提案
店舗から収集した情報や市場のトレンドを分析し、具体的な販売戦略を立案します。
例えば「この地域では健康志向の商品が伸びているため、新商品のAを重点的に展開しましょう」といった、データに基づいた提案を行います。
単に商品を勧めるだけでなく、効果的な陳列方法やPOPの活用、販促キャンペーンの企画など、商品の価値を最大限に引き出し、店舗の売上向上に直結するような付加価値の高い提案が求められます。
ステップ3:メーカーとの仕入れ価格や納期に関する交渉
小売店への提案と並行し、商品の仕入れ元であるメーカーとの交渉も重要な業務です。
小売店の希望する販売価格や数量を実現するために、仕入れ価格や納期の調整を行います。
メーカーの販売方針と小売店の要望の間に立ち、双方の利益が最大化される着地点を見つけ出す調整力が求められます。
ここで結ばれる契約の内容が、自社の利益率にも直接影響するため、慎重かつ戦略的な交渉が必要です。
ステップ4:商品の在庫管理とスムーズな納品業務
商品契約が成立した後は、滞りなく商品を店舗に届けるための管理業務を行います。
商品の発注手続きはもちろん、自社の倉庫や物流センターと連携し、適正な在庫量を維持することが重要です。
欠品を起こして販売機会を失うことや、過剰在庫を抱えてしまうことを防がなくてはなりません。
天候や交通事情による配送遅延なども考慮しながら、指定された納期通りに商品を納品できるよう、各所と連携して進めます。
ステップ5:店舗の売上データ分析と売り場改善のサポート
商品を納品して終わりではなく、その後の販売実績を分析し、継続的にフォローアップすることも卸営業の仕事です。
POSデータなどを活用して売上の推移を確認し、もし計画通りに売れていなければ、その原因を分析します。
そして、陳列場所の変更やPOPの改善、新たな販促企画の実施など、売上を向上させるための具体的な改善策を店舗担当者と共に考え、実行をサポートします。
卸営業で感じられる3つの大きなやりがい
卸営業の仕事は、メーカーと小売店という異なる立場の間に立つため、調整業務などの大変さもあります。
その一方で他の営業職では味わえないような、大きなやりがいや達成感を感じられる瞬間も数多く存在します。
ここでは、卸営業ならではの3つの魅力的な側面を紹介します。
幅広い商品を扱い市場を動かせるダイナミックさ
自社製品しか扱えないメーカー営業とは異なり、卸営業は国内外の様々なメーカーの幅広い商品を取り扱うことができます。
そのため、個々の小売店のニーズに応じて、自由な発想で商品を組み合わせた提案が可能です。
自分の提案した商品がヒットし、やがて地域の店舗の定番商品として定着したり、市場全体のトレンドを生み出すきっかけになったりすることもあり、自分の仕事が市場に与える影響の大きさを実感できます。
メーカーと小売店の双方から感謝される喜び
卸営業は、メーカーと小売店の「橋渡し役」というユニークな立場にあります。
メーカーに対しては、自社製品の新たな販路を開拓し、販売数量を増やすことで貢献します。
一方、小売店に対しては、売れる商品や魅力的な売り場を提案することで、売上向上に貢献します。
このように、取引に関わる両者から「あなたのおかげで助かった」と直接感謝の言葉をもらえる機会が多く、双方のビジネスの成功に貢献しているという強いやりがいを感じられます。
自身の提案が採用され売上が伸びた時の達成感
市場のデータや店舗の状況を分析し、練り上げた販売戦略や売り場改善の提案が小売店に採用され、実際に売上という目に見える形で成果につながった時には、大きな達成感を得られます。
特に、自分が発掘した商品や、一から企画した販促キャンペーンが成功した際の喜びは格別です。
数字として明確に結果が表れるため、自分の介在価値を強く実感しやすく、次の仕事へのモチベーションにもつながります。
卸営業はきつい?経験者が語る3つの大変なこと
多くのやりがいがある一方で、卸営業の仕事には特有の厳しさや大変さが伴います。
メーカーと小売店、双方の間に立つからこそ生じるプレッシャーや、日々の業務で直面するトラブルなど、経験者が「きつい」と感じる側面も少なくありません。
ここでは、代表的な3つの大変なことについて解説します。
メーカーと小売店の板挟みになりがちな調整業務
卸営業の最も代表的な厳しさが、メーカーと小売店の板挟みになることです。
メーカーからは「もっと多くの商品を、高く売ってほしい」と要求される一方、小売店からは「できるだけ安く、必要な分だけ仕入れたい」という要望が出されます。
双方の利害が対立する中で、両者が納得する落としどころを見つけるための調整業務は、精神的な負担が大きくなることがあります。
どちらの顔も立てなければならず、常に難しい判断を迫られます。
欠品や納期遅延など急なトラブル対応のプレッシャー
商品の安定供給は卸売業の重要な使命ですが、予期せぬトラブルはつきものです。
例えば、メーカーの工場での生産トラブルによる欠品や、悪天候による物流の遅延などが発生した場合、その対応の矢面に立つのは卸営業です。
小売店に対して状況を説明し、謝罪するとともに、代替案の提示や今後の見通しを迅速に伝えなければなりません。
顧客からの信頼を損なわないよう、冷静かつ誠実な対応が求められるため、強いプレッシャーがかかります。
価格競争や厳しい目標が課される場合の精神的負担
多くの業界で、複数の卸売業者が同じような商品を扱っているため、競合他社との価格競争が激しくなることがあります。
利益を確保しながら取引を維持するためには、シビアな価格交渉力が求められます。
また、会社によっては個人やチームに高い売上目標や利益目標が課される場合もあります。
目標達成へのプレッシャーと、日々の価格競争のストレスが重なることで、精神的にきついと感じる場面も少なくありません。
【適性診断】卸営業に向いている人の5つの特徴
卸営業には、その仕事の特性上、求められるスキルや資質があります。
メーカーと小売店の間に立ち、多くの関係者と協力しながら成果を出していくためには、どのような人が向いているのでしょうか。
ここでは、卸営業で活躍できる人の5つの特徴を解説します。
自身の適性を判断する際の参考にしてください。
利害関係者をまとめる高いコミュニケーション能力がある人
卸営業は、小売店のバイヤー、メーカーの担当者、自社の物流部門など、非常に多くの人と関わる仕事です。
それぞれの立場や考え方を理解し、円滑な人間関係を築く力が不可欠です。
相手の懐に入り込んで本音を引き出すヒアリング能力や、自分の考えを分かりやすく伝えるプレゼンテーション能力など、多角的なコミュニケーション能力を持つ人が活躍できます。
板挟みの状況でも冷静に対応できる調整力を持つ人
メーカーと小売店の相反する要望の間に立つ場面が頻繁に発生するため、板挟みの状況を楽しむくらいの精神的なタフさが求められます。
感情的にならず、双方の意見を客観的に分析し、Win-Winとなる着地点を見つけ出す冷静な判断力と交渉力が必要です。
複雑に利害が絡み合う状況でも、粘り強く解決策を探し続けられる人が向いています。
数字やデータに基づいて論理的な提案ができる人
「この商品をお願いします」といった単なる御用聞きではなく、なぜその商品が売れるのかを客観的な根拠に基づいて説明できる能力が重要です。
市場のトレンド、店舗の販売データ、顧客層などを分析し、「このデータを基にすると、この商品をこのように販売すれば売上が上がります」といった論理的な提案ができる人は、顧客からの信頼を得やすく、成果にもつながります。
市場のトレンドや新しい情報に常にアンテナを張れる人
消費者のニーズは絶えず変化しており、次々と新しい商品が生まれます。
そのため、業界のニュースや競合他社の動向、世の中の流行など、常に新しい情報にアンテナを張っておくことが欠かせません。
情報感度が高く、得た情報を自身の提案にスピーディーに活かせる人は、付加価値の高い提案ができ、小売店から頼られる存在になれます。
信頼関係をじっくり築くルート営業が得意な人
卸営業の多くは、既存の顧客を担当するルート営業が中心です。
そのため、新規開拓で次々と顧客を獲得するよりも、決まった顧客への定期的な訪問を通じて、少しずつ信頼関係を深めていくスタイルが得意な人に向いています。
何気ない会話から相手の課題やニーズを汲み取り、長期的な視点で関係を構築していくことにやりがいを感じる人にとって、最適な職務といえます。
卸営業の年収とキャリアパス【未経験でも転職可能?】
卸営業への転職を考える際、年収や将来のキャリア、未経験からの挑戦が可能かどうかは重要なポイントです。
業界の安定性や専門性が身につく点から、長期的なキャリア形成を目指す人にとっても魅力的な選択肢となり得ます。
ここでは、卸営業の年収水準やキャリアプラン、未経験からの転職のコツについて解説します。
卸営業の平均年収と給与アップのポイント
卸営業の平均年収は、扱う商材や企業の規模によって幅がありますが、一般的には400万円から600万円程度が目安とされます。
給与を上げていくためには、担当する小売店の売上を伸ばすなど、個人の営業成績で成果を出すことが最も重要です。
また、特定の分野に関する専門知識を深めてスペシャリストとして認められたり、マネジメントスキルを身につけて管理職に昇進したりすることで、さらなる年収アップが期待できます。
未経験から卸営業に転職するためのコツ
卸営業は、未経験からでも挑戦しやすい職種の一つです。
特に、食品や日用品といった消費者に身近な商材を扱う企業では、業界経験よりも人柄やポテンシャルが重視される傾向にあります。
転職活動では、前職で培ったコミュニケーション能力や交渉力、課題解決能力などをアピールすることが重要です。
また、なぜ卸売業界で働きたいのか、という熱意を明確に伝えることで、採用の可能性は高まります。
営業のプロや管理職を目指せるキャリアプラン
卸営業として経験を積んだ後のキャリアパスは多様です。
まずは現場で実績を重ね、特定の領域に精通した営業のプロフェッショナルを目指す道があります。
また、チームリーダーや営業課長といったマネジメント職に進み、部下の育成や組織全体の売上管理を担うキャリアも一般的です。
さらに、営業で培った商品知識や市場知識を活かし、商品企画やマーケティング、仕入れ担当のバイヤーといった他部門へキャリアチェンジすることも可能です。
卸営業に関するよくある質問

卸営業への転職や就職を検討するにあたり、多くの方が抱く疑問や不安があります。
ここでは、特に質問の多い3つの項目について、簡潔に回答します。
仕事内容や働き方への理解を深めるために役立ててください。
未経験でも卸営業に転職することはできますか?
はい、可能です。
特にルート営業が中心の求人や、食品・日用品など生活に身近な商材を扱う企業は、未経験者歓迎のケースが多いです。
コミュニケーション能力や学ぶ意欲など、ポテンシャルを重視する企業も少なくありません。
卸営業のノルマは厳しいのでしょうか?
企業や部署によりますが、売上目標は存在します。
ただし、個人の厳しいノルマというよりは、チーム全体で目標を追うスタイルが多い傾向です。
新規開拓よりも既存顧客との関係構築を重視するため、過度に厳しいケースは比較的少ないです。
卸営業で扱う商材にはどのような種類がありますか?
食品、日用品、医薬品、アパレル、建材、機械部品など多岐にわたります。
スーパーで販売される加工食品や肉、野菜から、専門的な工業製品まで様々です。
扱う商材によって求められる専門知識や営業のスタイルも大きく異なります。
まとめ
卸営業は、メーカーと小売店の間に立ち、商品の安定供給と円滑な流通を支える社会的に重要な役割を担います。
双方の板挟みになる調整業務などの大変さはあるものの、幅広い商品を扱って市場に影響を与えるダイナミズムや、関係者から感謝される喜びといった大きなやりがいも感じられる仕事です。
この記事で紹介した仕事内容や求められるスキルを参考に、未経験者向けの求人も含めて、自身に合ったキャリアを検討してみてください。
北のやさい便が選ばれる理由

卸営業の仕事は、「メーカーと小売の間に立つ」と一言で言えても、実態は“橋渡し”というより、交通整理に近いと感じる瞬間があります。
売り場では欠品が怖い。
メーカー側には都合がある。
物流には締切がある。
その全部が同時に動く中で、あなたが最後に整えるのは、取引先の“明日の段取りです。
だから卸営業で本当に評価されるのは、口がうまい提案より、「この人が入ると現場が落ち着く」という安心感だと思います。
私たちは、その安心感を現場で実現するために、産地直送と市場仕入れの両方を組み合わせて供給を設計し、必要なときに必要な量を動かせる体制づくりを重視しています。
さらに、市場相場の価格情報の共有や、納品単位の調整・一定規格への加工対応など、「結局どこが詰まるのか」を先回りして整えることに力を入れています。
卸の価値は、景気の数字にも表れます。
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あなたの抱えている課題を、私たちと一緒に棚卸しませんか。
卸営業は、きつい瞬間がある仕事です。
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