にんじんの相場と値段の推移。去年との比較や今後の予測も解説
2025年11月19日
業務用で野菜を仕入れる際、にんじんの価格は天候や季節によって変動するため、仕入れ計画に頭を悩ませる担当者も多いはずです。
この記事では、市場でのにんじんの卸売価格や小売価格の目安、過去の価格推移を詳しく解説します。
価格が変動する理由や今後の見通し、そして旬の時期を踏まえた仕入れのコツも紹介するため、日々の発注計画の参考にできます。
にんじんの価格動向を把握し、安定した仕入れ計画に役立ててください。
目次
にんじんの価格相場はいくら?最新の値段をチェック

天候や季節によって変動するにんじんの価格
にんじんの価格は、小売価格と、その元となる卸売市場での取引価格の2つの側面から見ることができます。
卸売価格は天候や産地の出荷量によって日々変動し、その動きが小売価格に反映される仕組みです。
ここでは、それぞれの価格の目安を把握し、にんじんの現在の相場観を理解するための情報を提供します。
小売市場における価格の目安
にんじんの小売価格は、店舗の規模や地域、季節によって変動します。
過去の参考データとして、2025年11月8日時点の全国市場におけるにんじん(卸売価格)の中央値は319円であり、高値は335円、安値は281円でした。また、海外産にんじんの中央値は130円と報告されています。関東の市場では、国産にんじんの中央値が233円、海外産にんじんの中央値が106円と、地域や種類によって価格に差が見られました。これらの市場価格は卸売価格であり、実際の小売価格とは異なる場合があります。
袋詰めされたにんじんの価格も時期によって異なります。過去の2025年7月4日時点の調査では、1パックあたり199円(税込214円)という価格も報告されていました。
最新の動向である2026年7月時点の調査では、スーパーでの小売価格は1パック(3本前後)あたり208円(税込225円)前後が相場となっており、1本あたりに換算すると約65〜75円が目安です。仕入れの際は、単価だけでなく量や品質、規格も考慮して選ぶことが推奨されます。
卸売市場での取引価格の目安
卸売市場におけるにんじんの価格は、天候や各産地の収穫状況に大きく左右され、日々変動します。価格は通常、1kgあたりの単価で示され、豊作で市場への入荷量が多い時期には価格が下落し、台風や長雨などの天候不順で収穫量が減少すると価格は高騰する傾向にあります。品薄時には価格がさらに高騰することもあります。この卸売価格の動きが、数日から数週間遅れて小売価格に反映されるため、市場の動向は仕入れコストを考える上で重要な指標となります。
2026年7月時点の東京中央卸売市場などの動向では、国産にんじん(1kgあたり)の中央値は225円、高値260円、安値190円で推移しています。2026年春夏の主要産地である徳島県産や千葉県産、青森県産などの生育・出荷は概ね順調で、平年並みの安定した値動きとなっています。
値付けの比率からにんじんの適正な値段を把握する
過去の小売価格の推移において、どのような値段が最も多くつけられているかという最頻値を知ることは、適正なにんじんの値段を把握する上で有効な手段です。長期間のデータを分析すると、特定の価格帯で取引される比率が高いことがわかります。日々変動する相場の中でも、よく目にする価格帯を覚えておくことで、発注時の価格交渉や予算管理の参考になります。
全国の指標となる東京のにんじん市場の動向
卸売におけるにんじんの価格を分析する際、特に注目すべきなのが東京のにんじん市場、とりわけ大田市場の動向です。青果の取扱規模が日本一である大田市場での決定価格は、全国各地の市場価格に大きな影響を与え、相場の指標としての役割を担っています。そのため、この市場での月別の取扱数量や平均卸売価格の推移を確認することで、全国的な価格動向をいち早く予測することが可能になります。
【時系列で見る】にんじんの価格相場の推移
にんじんの価格は一年を通して一定ではなく、時期によって変動を繰り返しています。
過去の価格推移を時系列で見ることで、にんじんが安くなる時期や高騰しやすい時期の傾向を把握でき、年間の仕入れ計画に役立てられます。
ここでは、過去1年間の価格変動や昨年同時期との比較、月別の価格動向を分析し、発注タイミングを見極めるためのヒントを探ります。
過去1年間における価格の変動
過去1年間のにんじんの価格推移を見ると、季節や天候要因による変動が明確に現れています。
例えば、春から初夏にかけては旬を迎える産地からの出荷が安定し、価格は比較的落ち着いている傾向です。
しかし、夏場の猛暑やゲリラ豪雨、秋の台風シーズンには、産地が被害を受けて収穫量が減少し、価格が一時的に急騰する場面が見られます。
その後、秋冬にんじんの収穫が本格化する10月以降は、再び供給量が増えて価格が安定し、年末に向けて需要が高まるまで落ち着いた水準で推移することが多いです。
このように、供給量が価格を左右する基本的な構図が確認できます。
去年同時期との値段比較
現在の価格を評価する上で、去年同時期との比較は重要な指標です。
2026年7月時点のにんじんの小売価格(1パックあたり約208円)を、前年である2025年7月同時期の価格(1パックあたり199円)と比較すると、極端な高騰や暴落はなく、ほぼ同水準の安定した価格帯を維持していることがわかります。
一般に、今年の価格が去年よりも高い場合、その背景には天候不順による作柄の悪化や、燃料費高騰による輸送コストの上昇といった要因が考えられます。逆に、去年より安い場合は、天候に恵まれて豊作であったり、作付面積が増加したりした結果と推測できます。
2022年のように特定の産地で大規模な天候不順があった年や、一時的に品薄傾向だった2025年11月時点の相場(卸売市場中央値319円)と比較すると、2026年7月時点の価格は落ち着いた水準にあり、仕入れ計画も立てやすい状況だと言えます。このように前年のデータと比較することで、現在の価格水準が平年と比べてどのような状況にあるのかを客観的に判断する材料になり、契約仕入れの検討にも活かせます。
月別に見る価格が安い時期と高い時期

旬の4〜7月と10〜12月が価格安定期
にんじんの価格は年間を通して変動し、旬の時期と密接に関連しており、月ごとに安い時期と高い時期が存在します。
一般的に、価格が最も安くなるのは、春にんじんの旬である4月から7月頃と、秋冬にんじんの旬である10月から12月頃です。
これらの時期は主要産地の出荷量がピークを迎え、市場に潤沢に供給されるため価格が安定します。
一方で、供給が少なくなる端境期にあたる8月から9月や、冬の終わりから春先にかけての1月から3月は、価格が高騰しやすい傾向にあります。
コスト管理を意識するなら、旬の時期を踏まえた仕入れ計画を立てるのが賢明な方法です。
にんじんの値段が変動する主な理由とは?
にんじんの価格がなぜ日々変動するのか、その背景にはいくつかの主要な要因があります。
最も大きな影響を与えるのは、収穫量を左右する天候です。
それに加え、全国の需要を支える主要産地の出荷状況や、季節ごとのイベントに伴う需要の変化も価格に影響を及ぼします。
ここでは、価格変動のメカニズムを3つの側面から解説します。
天候不順が収穫量に与える影響
にんじんの価格変動における最大の要因は天候です。
生育期間中の長雨や日照不足は、根の肥大を妨げ、品質の低下や収穫量の減少を招きます。
特に、収穫期に台風が直撃すると、畑が冠水するなどの物理的な被害が発生し、出荷が大幅に滞る原因となります。
また、猛暑や干ばつも生育に深刻なダメージを与え、供給不足を引き起こします。
逆に、生育期間を通じて天候に恵まれれば豊作となり、市場への供給量が増加するため、価格は下落する傾向があります。
主要産地の出荷状況による価格への影響
にんじんは、季節ごとに主要な産地が移り変わるリレー出荷によって、年間を通して安定的に供給されています。
主な産地としては、秋冬にんじんは北海道や千葉県、春にんじんは徳島県や長崎県などが挙げられます。
このため、特定の主要産地で天候不順や病害の発生など何らかの問題が生じ、出荷量が大幅に減少すると、他の産地だけでは供給を補いきれなくなり、全国的に価格が高騰する事態を招きます。
各産地の作付面積や生育状況に関するニュースは、今後の価格動向を予測し、仕入れ先の切り替えを検討する上でも重要な情報源です。
季節ごとの需要の変化
供給側の要因だけでなく、需要の変化も価格に影響を与えます。
例えば、年末年始にはおせち料理の筑前煮やお雑煮など、にんじんを使用する料理の需要が家庭用・業務用ともに急増するため、価格が上昇しやすい傾向にあります。
また、カレーやシチューといった煮込み料理がよく食べられる冬場も需要が高まります。
一方で、学校給食が休みになる夏休み期間中は、業務用の需要が一時的に落ち込むことがあります。
季節のイベントや食文化に根差した需要の波が、供給量とのバランス関係の中で価格を変動させる一因となっています。
年末年始に高騰しやすい金時人参の需要
一般的な洋にんじんに加えて、価格変動の要因として品種の違いも挙げられます。
特に西日本を中心に栽培され、おせち料理などに用いられる金時人参は、年末年始に向けて需要が急激に高まります。
年間を通じて流通する一般的な人参と比較して流通量が限られているため、この時期には市場での取引価格が大きく跳ね上がる傾向にあります。
季節限定メニューでの活用を検討する場合は、早めの発注が有効です。
今後のにんじんの価格はどうなる?相場の見通しを予測
2026年7月現在の見通しとしては、まず主要産地の天候と生育状況を注視することが重要です。
例えば、夏の主産地である北海道で天候が安定していれば、秋にかけて価格は落ち着く可能性が高まります。
逆に、台風の上陸や長雨が続くと、収穫量が減少し価格が上昇するリスクがあります。
また、原油価格の動向も無視できません。
燃料費や輸送コストの上昇は、生産コストを押し上げ、最終的に小売価格に反映される可能性があるからです。
飲食店や給食施設などでにんじんを継続的に使う場合は、相場の動きだけでなく、必要数量・納品頻度・産地切り替え時の対応まで含めて仕入れ先を検討することが大切です。北のやさい便では、用途や納品条件に合わせた業務用野菜の仕入れ相談に対応しています。
業務用でにんじんを安定して仕入れるための3つのコツ
にんじんの価格動向を理解した上で、業務用の仕入れで実践できる工夫があります。
価格が変動する野菜だからこそ、少しの工夫で仕入れコストの管理がしやすくなります。
具体的には、発注タイミングを見計らうこと、品質を見極めること、そして仕入れたものを無駄なく使い切ることがポイントです。
旬の時期を踏まえて発注する
にんじんを比較的安定した価格で仕入れるための基本は、旬の時期を踏まえた発注計画です。
にんじんの旬は年に2回あり、みずみずしくて柔らかい「春にんじん」は4月から7月頃、甘みが強く栄養価が高い「秋冬にんじん」は10月から12月頃に出回ります。
この時期は全国の主要産地からの出荷量が最も多くなるため、市場に潤沢に供給され、価格が安定する傾向があります。
産地情報を確認し、旬のにんじんを軸に仕入れ計画を組むことは、コスト管理になるだけでなく、品質の良いにんじんを安定的に確保することにもつながります。
品質の良いにんじんの見分け方

色が均一でハリとツヤがあるものを選ぼう
安く仕入れても、品質が悪ければすぐに傷んでしまい、かえってロスにつながります。
入荷時の検品では、いくつかのポイントを押さえておくと良いでしょう。
まず、表面の色が均一で鮮やかなオレンジ色をしており、ハリとツヤがあるものを選びます。
ひげ根が少なく、表面がなめらかなものが良品です。
また、茎の切り口がなるべく小さく、黒ずんだり変色したりしていないかを確認します。
手に持ったときにずっしりと重みを感じるものは、水分が豊富で新鮮な証拠です。
これらの点を検品時のチェックポイントとして共有しておくと、現場での品質管理がしやすくなります。
正しい保存方法で廃棄ロスを防ぐ
仕入れたにんじんを長持ちさせ、無駄なく使い切ることは廃棄ロスの削減に直結します。
にんじんは水分が付着していると傷みやすいため、保存する前には表面の水分をしっかりと拭き取ります。
大量に保管する場合も、通気性を確保しながら冷暗所や冷蔵設備で保存するのが基本です。
もし葉付きのにんじんを仕入れた場合は、葉が根の養分を吸い上げてしまうため、付け根からすぐに切り落として別々に保存すると、鮮度を長く保てます。
まとめ
にんじんの価格は、天候による収穫量の変動、主要産地の出荷状況、そして季節ごとの需要の変化という3つの要因が複雑に絡み合って決まります。これらの価格の推移を把握し、供給量の多い時期を踏まえて仕入れ計画を立てることで、コストを抑えることができます。
にんじんの旬は一般的に秋の終わりから冬にかけての10月から12月頃ですが、年間を通して流通しており、春にも出荷量が多くなります。特に冬に収穫される「冬にんじん」は甘みが強く、煮込み料理に適しています。一方、「春夏にんじん」はみずみずしく、サラダなどの生食におすすめです。主要産地では産地リレーが行われており、千葉県、北海道、徳島県などが主な生産地として知られています。東京都中央卸売市場では、11月から2月にかけては千葉県産が中心、3月から5月は徳島県産が中心、7月から10月は北海道産や青森県産が中心となるなど、時期によって主な産地が異なります。これにより、一年を通して安定した供給が保たれています。
品質の良いものを見極める知識を持ち、仕入れ後は適切な方法で保存して無駄なく使い切ることも、コスト管理につながります。日々のニュースで産地の天候情報などに注意を払うことで、価格の動向を予測し、より計画的な仕入れが可能になります。
北のやさい便が選ばれる理由

7〜10月の全国供給を支える北海道産地
記事内でお伝えしたように、にんじんの価格は天候や産地の出荷状況によって大きく変動します。
業務用で継続的に仕入れる場合、この変動にどう向き合うかが、仕入れ担当者にとって実務上の課題になりやすいポイントです。
北海道は、東京都中央卸売市場において7月から10月にかけて中心的な産地となる、にんじんの主要産地のひとつです。
北のやさい便は、この北海道の生産者との直接取引を軸に、産地直送での仕入れをご提案しています。
相場変動に備えた供給体制
天候不順による価格高騰や、主要産地の出荷状況による品薄は、業務用の仕入れにおいて避けにくいリスクです。
北のやさい便では、北海道内の生産者との取引関係を活かし、市場相場に過度に左右されない供給体制を整えています。
産地との直接取引により中間マージンを抑えられるため、価格と鮮度の両立を図りやすくなります。
産地リレーを踏まえた供給の考え方
記事内で触れたように、にんじんは産地リレーによって年間を通して供給されています。
千葉県、北海道、徳島県など、時期によって主な産地が移り変わるこの仕組みを踏まえ、北海道産が中心となる7月から10月の時期には、特に安定した供給を意識した対応を行っています。
産地の生育状況を把握しながら仕入れを進めることが、業務用での安定調達につながると考えています。
業務用ニーズに応じた対応
飲食店や給食施設、仲卸業者など、業態によって求められる規格や納品頻度は異なります。
北のやさい便は、こうした現場ごとの発注ニーズに応じた対応を行っています。
価格やロットについても、用途に応じてご相談いただけますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
北海道の農業生産の状況については、農林水産省の統計でも確認できます。
品質へのこだわり
記事内で紹介した「品質の良いにんじんの見分け方」(色つや、ハリ、重みなど)は、北のやさい便が仕入れの際にも大切にしている基準です。
産地から直接お届けすることで、収穫時の鮮度をできるだけ損なわない形でお客様のもとへお届けしています。
相場を踏まえた仕入れのご相談を
にんじんの相場は変動しやすいからこそ、価格だけを追いかけるのではなく、安定した品質と供給を確保できる仕入れ先を持つことが重要だと考えています。
北海道の生産者と直接つながっているという強み、産地リレーを踏まえた供給の考え方、中間マージンを抑えた取引——これらを通じて、業務用の仕入れ担当者様のお役に立てればと考えています。
にんじんの相場や仕入れについてご相談がある場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

「北のやさい便」は、北海道産野菜の卸売・仕入れのスペシャリスト集団です。
札幌中央卸売市場をはじめ、北海道の真狩村をはじめ、全国の農家さんとの独自のネットワークを活かし、鮮度と品質にこだわった旬の野菜情報を発信しています。
飲食店や食品加工メーカー様の「美味しい野菜を安定して届けたい」という想いに応えるため、市場の相場情報や野菜の豆知識を、現場の視点からお届けします。







