レタスの旬はいつ?春・夏秋・冬で変わる産地と選び方
2026年09月20日
レタスの旬はいつなのか。結論から書くと、出荷の山は春と秋に二度あり、夏は冷涼な気候の高冷地が量を支えています。
一年中売り場や伝票に並ぶため旬が見えにくい野菜ですが、月ごとに主な産地は静かに入れ替わっています。同じレタスでも、入ってくる地域が替われば食感や日持ちの傾向も変わります。
この記事では、月別の産地の流れ、産地が切り替わる時期に起きること、季節ごとの用途の向き、そしてレタスの選び方と保存方法までを順に整理します。家庭で選ぶ方にも、数量をまとめて使う立場の方にも読める形にしました。
目次
レタスの旬は春と秋、夏は高冷地が支える
収穫の山が年2回ある理由
レタスはもともと涼しい環境を好む野菜です。気温が上がりすぎると生育が乱れ、下がりすぎると育ちが止まります。
そのため、平坦地では気温が穏やかな春と秋に収穫の山が来ます。春に出るものを春レタス、秋に出るものを秋レタスと呼び分けることがあります。
真夏は平坦地では作りにくいため、標高の高い地域に舞台が移ります。ここで育つものが夏秋レタス、いわゆる高原レタスです。
通年出回っていても旬があるということ
旬をおいしい時期だけで考えると、通年ある野菜では意味が薄れてしまいます。旬は、出荷量が多く、大きさや品質がそろいやすい時期と考えると実務に使えます。
量が出る時期は選別の幅にも余裕が生まれ、求める規格が見つかりやすくなります。逆に量が細る時期は、同じ規格を通そうとすると単価にも影響します。
つまりレタスの旬は、味の話と数量の話が重なる地点にあります。どちらか一方だけを見ていると、месяцごとの動きが読みにくくなります。

月ごとに変わる主な産地の流れと産地リレー

レタスは季節に応じて主な産地が移り変わり、産地をリレーしながら年間を通じて市場に流通しています。
レタスは、季節ごとに適した地域へ産地が移っていきます。この受け渡しを産地リレーと呼びます。
| 時期の目安 | 主な産地の傾向 | 呼び方 |
|---|---|---|
| 3〜5月 | 茨城県、静岡県、兵庫県、香川県などの平坦地 | 春レタス |
| 6〜9月 | 長野県、群馬県、北海道などの冷涼な地域 | 夏秋レタス(高原レタス) |
| 10〜11月 | 高冷地から関東の平坦地へ移行 | 秋レタス |
| 12〜2月 | 茨城県、静岡県、兵庫県、香川県などの温暖地 | 冬レタス |
春から初夏:平坦地から高冷地へ
春は関東や東海、瀬戸内の産地から量が出ます。気温の上昇に合わせて出荷は北へ、そして標高の高い場所へ移ります。
夏から初秋:冷涼な地域が中心
夏は長野県などの高冷地が主役になり、北海道産も加わります。暑い時期に安定してレタスが並ぶのは、この区間が機能しているからです。
夏の産地としての北海道の位置づけを知りたい方は、北海道産レタスの特徴の解説もあわせて確認すると、産地ごとの性格の違いがつかみやすくなります。
晩秋から冬:再び温暖地へ
秋が深まると高冷地の出荷は終わり、関東や西日本の温暖地に戻ります。冬レタスは霜を避けられる地域で育てられます。
旬カレンダーの数字をどう読むか
よく見かける旬カレンダーの多くは、卸売市場の取扱量をもとに作られています。市場ごとの集荷傾向が反映されるため、農林水産省の作物統計が示す全国の生産量の構成とは一致しません。
たとえば、東京都中央卸売市場の市場取引情報のような取扱実績をもとにした旬カレンダーは、関東圏に多く集まる産地の動きを強く映し出します。九州や北陸など、別の市場を中心に取引される産地の存在は数字に表れにくく、全国の作付面積や収穫量とは配分が異なります。
仕入れの目安として使う場合は、旬カレンダーの数字を、特定の市場でどの時期に何が集まりやすいかという参考値として扱うのが安全です。実際の産地選定は複数の情報と合わせて確認すると、実態とのズレを抑えやすくなります。
産地が切り替わる端境期に起きること
春から夏、秋から冬の境目
産地が入れ替わる前後は、前の産地が終わりに向かい、次の産地が立ち上がりきっていません。結果として、入荷量も玉の大きさもそろいにくくなる傾向があります。
目安となるのは、平坦地の春レタスが出荷を終えて高冷地の夏秋レタスに主力が移る5月下旬から6月上旬。そして、高冷地の出荷が落ち着き関東や西日本の平坦地に戻る10月中旬から11月上旬です。年によって一〜二週間前後します。
この二つの端境期をあらかじめカレンダーに落とし込んでおくと、発注や献立の調整がしやすくなります。毎年同じ場所に谷が来ると分かっていれば、慌てる回数は確実に減ります。
業務用で量を使う場合、この時期は歩留まりの読みが甘くなりがちです。外葉の除去量が増えれば、同じ数量でも使える重量は変わります。玉の大小がばらつく前提で、規格を一つに固定しない発注の余地を残しておくと動きやすくなります。
規格と歩留まりの変化を見込む
旬の最盛期は玉のサイズがそろいやすく、L・M・Sといった規格の指定にも対応しやすい時期です。反対に端境期は大玉と小玉が混在しやすくなり、指定した規格だけを求めると入荷が薄くなることがあります。
歩留まりを管理している加工現場では、端境期だけ歩留まり率の想定をやや低めに置くという見方が役立ちます。外葉の除去量や芯の大きさの変化を踏まえて仕込み量を調整しておくと、仕上がりの量が読みやすくなります。
天候が出回りに与える影響
高温や長雨は生育に影響しやすく、夏の産地では特に出やすい要因です。台風の通過後に一時的に入荷が細ることもあります。
このとき考える順序は単純です。まず同じ時期に動いている別の冷涼地を見て、次に立ち上がりが早まりそうな次の産地を見る。年間の産地リレーの地図が頭に入っていれば、代替の見当が早くつきます。
たとえば夏場に長野県の高冷地が長雨や日照不足の影響を受けた場合、同じ時期に出荷している北海道産や群馬県産など、別の冷涼な産地に切り替える動きが市場では見られます。逆に秋の立ち上がりが早い年は、高冷地の出荷が終わりきる前から関東の秋レタスが動き出すこともあります。
どの産地が今どの段階にあるかを年間の流れとして把握しておくことが、天候による欠品や品薄を避ける最初の手がかりになります。
時期によって変わる食感と用途の向き
夏の冷涼地産と冬春の温暖地産
高冷地は昼夜の温度差が大きく、締まりのある葉になりやすいと言われます。シャキシャキした歯ざわりを求める時期としては、夏の高原レタスが挙がります。
一方、冬春の温暖地産はやわらかめに仕上がる傾向です。どちらが上ということではなく、性質の違いとして押さえておくとよいでしょう。
日持ちの違いという観点
食感だけでなく、日持ちの傾向にも違いが見られます。夏の高冷地産は葉の水分が締まりやすく、低温での輸送や保管と合わさることで、比較的日持ちしやすいと言われます。
これに対して、冬春の温暖地産は葉がやわらかい分、傷みの進み方がやや早く感じられることがあります。まとめて仕入れて数日かけて使う現場では、この違いを踏まえて発注量や保管期間を調整すると、廃棄のロスを抑えやすくなります。
サラダ向き・加熱向き・カット向き
生のサラダなら、葉に張りがあり水分が抜けていない時期のものが扱いやすいです。加熱する場合はかさが大きく減り、甘みを感じやすくなります。
スープや炒め物では、結球レタスの外葉やリーフレタスも使えます。リーフ系は火が入るとすぐしんなりするため、仕上げに加えるほうが形が残ります。
カット加工では、切断面の変色や日持ちが判断材料になります。葉が締まった時期のものは断面が立ちやすい一方、水分の多い時期は充填後の状態が変わりやすいため、時期ごとに確認しておくと差が出ます。カット形状や内容量の考え方は、業務用カット野菜の規格の案内で用途別に整理しています。
レタスの種類と旬のずれを一覧で確認
結球・リーフ・半結球・茎の4つ
- 結球レタス…玉レタス。しっかり巻くタイプで流通量が多い
- リーフレタス…サニーレタス、グリーンリーフなど巻かないタイプ
- 半結球…ロメインレタスなど、縦に長くゆるく巻くタイプ
- 茎レタス…ステムレタス。茎を食べる種類
品種ごとの旬の傾向
大きな流れは結球タイプと同じで、春と秋に出やすく、夏は冷涼地が中心です。リーフ系や半結球は春先にやわらかさが増しやすい傾向があります。
栄養面では、色の濃いリーフ系にβ-カロテンやビタミンCが比較的多く含まれています。カリウムも含まれており、種類によって数値に差があります。
品種ごとの詳しい特徴や使い分けは、個別の解説に譲ります。時期と価格の動きまで追いたい方はサニーレタスの旬と安い時期の解説、業務用での供給体制を含めて見たい方はロメインレタスの仕入れの解説が参考になります。
旬のレタスの選び方と保存方法の基本
葉と切り口で見る鮮度
選び方の目安は、巻きがふんわりしていて、持ったときに重すぎないものです。ぎっしり詰まりすぎたものは葉が固くなっていることがあります。
切り口は白く、径が小さいものが新しい目安になります。切り口が茶色く変わっていたり、大きく開いているものは時間が経っています。
外葉の張り、葉先の乾き、芯の色。この三点を順に見る習慣をつけると鮮度の判断が早くなります。
低温での保存と下処理
保存方法は、芯を下にして袋やラップで包み、冷蔵庫の野菜室など低温で置くのが基本です。乾燥すると葉先から傷みます。
使うときは包丁ではなく手でちぎると、断面の変色を抑えやすくなります。切り分けた後に冷水に短時間さらすと張りが戻りますが、水に長く置くと水っぽくなるため加減が必要です。
よくある質問
レタスの旬は結局いつですか
収穫の山は春と秋の二度で、夏は高冷地の産地が量を支えます。通年流通しますが、時期ごとに主産地が替わると考えるのが実際に近いです。
夏のレタスと冬のレタスは味が違いますか
傾向としては、昼夜の温度差が大きい夏の高冷地産は歯ざわりが出やすく、冬春の温暖地産はやわらかめです。年や作型で差があるため、あくまで目安として捉えてください。
サニーレタスやロメインレタスの旬も同じですか
大きな流れは共通です。リーフ系や半結球は春先にやわらかさが出やすいという違いがあります。
旬でないレタスは品質が落ちますか
産地が切り替わる端境期は入荷量や規格が動きやすくなります。ただし産地リレーが機能しているため、年間を通して一定の品質で流通しています。
旬のレタスを長く使うにはどう保存すればよいですか
芯を下にして包み、低温で保管してください。使う分だけ手でちぎり、残りは包んだまま戻すと持ちがよくなります。
北のやさい便が選ばれる理由
旬の話は、現場では味よりも先に、今月はどこから、どの大きさで、どれだけ入るかという形で立ち上がります。献立や製造計画が決まっているのに、産地の切り替わりで玉のばらつきが増える。そんな月に頭を抱えた経験のある方も少なくないはずです。
年間の産地リレーを一枚の地図として持っておくと、この不安はかなり減ります。夏の冷涼な地域はその地図の一区間であり、北海道産はその時期を担う選択肢の一つです。どの時期にどこを頼るかが見えていれば、天候で一つの産地が崩れても次の手が浮かびます。

当社では、産地とのつながりをもとに、用途に合わせた青果の仕入れのご相談を承っています。サラダ用に葉の張りを重視するのか、加熱やカット加工で歩留まりを優先するのかで、選ぶ時期も規格も変わります。
規格・数量・納品の考え方は、商品や時期、ご希望の条件によって異なります。まずは使い方と必要量をお聞かせいただければ、実現できる形を一緒に整理します。飲食店や、給食・福祉給食のように数量と規格の安定が求められる現場についても、それぞれの事情に合わせてご相談いただけます。取り扱いの考え方は業務用野菜の卸売・産地直送の案内でご確認ください。
端境期の谷をどう越えるか、年間でどの産地を組み合わせるか。こうした設計は、早めに相談しておくほど選べる幅が広がります。必要な規格や数量について、まずはお問い合わせください。


「北のやさい便」は、北海道産野菜の卸売・仕入れのスペシャリスト集団です。
札幌中央卸売市場をはじめ、北海道の真狩村をはじめ、全国の農家さんとの独自のネットワークを活かし、鮮度と品質にこだわった旬の野菜情報を発信しています。
飲食店や食品加工メーカー様の「美味しい野菜を安定して届けたい」という想いに応えるため、市場の相場情報や野菜の豆知識を、現場の視点からお届けします。




